名瀬徳洲会病院にて誕生した新生児達をご紹介致します。


by ntbirthday

ALSOデモコース

先日、当院でALSOデモンストレーションコースが開催されました。ALSOはAdvanced Life Support Obstetricsの略で、一般の救急蘇生コース(ACLS, BLSなど)とは違い、妊娠・分娩に関わる妊婦と新生児の緊急時の対処法に関する講習会です。

奄美群島は全国的にも出生率が高いにもかかわらず、産科医・助産師の不足、分娩施設の不足の点から、内地よりも過酷な状況にあります。特に奄美大島内においては笠利地区や瀬戸内地区など、島内遠方地域からの妊婦の病院前出産や自宅出産のケースが時々発生しています。また島外への母体救急搬送においても、長時間の搬送中に分娩に至るケースもあります。不幸にしてそのいくつかは、児が死亡したケースや障害を来すケースもあります。にもかかわらず、今後、奄美群島内の周産期医療体制が改善する見込みは低く、昨今の南西諸島の異常気象も重なり、緊急時や災害時における産科医療スタッフ以外の人員(地域プライマリケア医・看護士、消防隊、救命救急士)が分娩を含めた産科救急の場面に遭遇する可能性は多くなると予想されます。

したがって、一般蘇生の救急コースのみならず、周産期救急の知識や能力の地域への普及は重要です。ALSOとその基礎コースBLSO(Basic Life Support in Obstetrics)はこれらの普及を目的に開発された講習会であり、産科救急における対処法を統一し、その普及に努めようと確立されたものです。徐々に全国に普及しつつありますが、鹿児島県においては、先月種子島でBLSOが開催されたのが初めてという状況です。

講師は隠岐の島(島根県の離島)の産婦人科医加藤一朗先生。私と同い年。彼も、隠岐の島での産婦人科の危機を救うため、がんばっている先生です。当日の講習では、奄美大島の地域の消防隊や医療関係者約50人が集まり、実際の分娩の取り扱い方や産後の大出血時の対処法、新生児の蘇生の方法について、実技もまじえて紹介。特に消防隊の方々の中にはこれまでも実際に産婦人科スタッフがいない中での分娩の場面に遭遇した方もおり、当日は質問が多数出るなど、活発で非常に有意義な時間となりました。

今回のデモコースを起点に、奄美群島でALSO/BLSOの普及に努めていきます。
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Commented by PT at 2012-02-19 22:31 x
このような講習で皆さんが知識を増やして頂いているとは頭が下がる思いとすごく心強く思っています。私達が安心してお産が出来る事に感謝感謝です。
これからも宜しくお願いします!
by ntbirthday | 2012-02-19 08:51 | 活動 | Trackback | Comments(1)